育林・森林管理

伐って植える循環型林業を目指して

長野県は総面積の8割が森林で、北海道・岩手県に続き全国第3位の面積(約106万ha)です。
そのうち65%を占めるスギやカラマツなどの人工林の平均林齢は60年を超えており、木材として利用可能な時期を迎えています。森林内も少子高齢化が進み、バランスがとれた状態とはいえないのが今の森林の現状です。若返りを進める時期がきています。
森林は適切な経営管理を行うことにより、国土の保全や水源の涵養、地球温暖化防止への貢献などの働きを発揮し、地域な様々な恩恵をもたらします。
必要な時期に手入れ・管理を進め、適正な時期に収穫(=主伐)した木材を利用していくことで、安定した豊かな森林資源を次世代に受け継ぐことにもつながります。

森林経営計画制度について

森林経営計画は、間伐等の森林整備を効率的・効果的に実施することを目的としています。
「林班または隣接する林班単位」で作成する、 大きなまとまりになった森林を単位とした5年間の森林計画です(100ha以上の森林所有者を除きます)。
森林が成長し、十分な資源量がある森林を効率良く整備し、計画的な木材の供給の実現を狙いとして平成24年度から始まった制度です。

森林経営計画を立てることで、計画内の森林の整備に対して補助金の支援を受けることができ、森林資源の利活用から造林、育林まで大きなサイクルでの森林整備の実施に繋がります。
詳細は林野庁のホームページよりご確認ください。

ご依頼から事業の実施まで

組合員様・所有者様から作業のご相談・ご依頼
「所有している山の手入れをしたい」
「森林をどう管理したらよいか分からない」
「大きくなった山の木を伐って販売したい」
森林組合にご相談ください。
森林所有者様のご意向に沿ってどのような施業が可能かご提案させていただきます。
お見積もり・契約手続き
森林を調査させていただき、事業の実施に掛かる費用や材木を売却した場合の試算などをお見積りいたします。
お見積り内容にご納得いただけた場合、森林所有者様と森林組合との間で契約を行います。
事業の実施
事業を実施します。
実施する事業の内容によっては、県や市町村の補助金を受けられる場合があります。

豊かな森の育て方

地拵
新しく苗木を植えられるように準備をします。植えるときの目安になるように、整理された状態にします。
伐採時に出た木の先端部分や枝も土砂流出防止や養分の保持などに利用され、無駄なく活用します。
植栽
春または秋に苗木を植えます。
長野地域で植林する樹種はスギやカラマツなどの針葉樹が中心ですが、森林所有者様のご意向に沿った樹種を植えていきます。
下刈
植えてから毎年(5年~7年くらい)苗木の成長の妨げとならないよう、雑草や雑木を取り除きます。
枝打ち
雪解けの時期から春にかけて、木の成長が活発ではない時期に行います。
枯れた枝などの不要な枝を除去し、質の高い木材に育てるためです。
保育間伐
木が大きく立派に成長するためには、成長の悪い木や妨げとなる木を伐採し、密度を調整する必要があります。森林のバランスが取れるように行う大切な作業です。
搬出間伐
植えた木が木材として利用できる大きさに育ったので、森林のバランスの調整をしながら間伐した木を森林から運び出します。<→素材生産事業へ>